大人から楽器を習い始めて10年。ふりかえり。 | ニュースター楽器 | 吉祥寺、西荻窪、阿佐ヶ谷、鷺ノ宮、武蔵関、所沢にある音楽教室

ブログ
Blog

2019/12/05

大人から楽器を習い始めて10年。ふりかえり。

今日は日差しも暖かく天気もよくて気持ちがいいですね。
季節は冬だけど秋に近い感じですね、街路樹の紅葉なんかを見ていると。


チェロの裏側

さてタイトルにある大人から楽器をはじめたワタクシ。
昨日でなんとチェロを習い始めて10年経ちました。
10年って結構すごくないですか?
そこそこ長い人生の中で、10年もきちんと続けた趣味って初めてです。
基本的に熱しやすく冷めやすいのです。
そのことを今所属しているアマオケの仲間に言うと「私も熱しやすく冷めやすいのに続いている」という方がチラホラ。
楽器にはそれだけの魅力があるんですよね、きっと。
ということで10年続いたチェロについて少し振り返ってみます。

体験レッスンでは開放弦をガーガーと弾くだけでしたが、体に響くチェロの音がとても気持ちよかった。弾けるようになるのか、なんて全然わからなかったけどこんなかっこいい楽器を弾けるようになりたい!
あの有名なバッハ無伴奏チェロ組曲1番プレリュードを弾けたりするのだろうか?
と、わくわくしながらレッスンスタート。チェロの楽譜で一番出てくるヘ音記号を読めずに苦労しました。iPhoneのアプリでヘ音記号の音をあてるゲームがあり、それで練習しました。

チェロを習い始めて1年経ち、はじめての発表会へ参加。ガチガチに緊張しながら弓を震わせながら「世界の車窓から」を演奏しました。
3年くらい経って憧れだったバッハに挑戦。やっとこの曲を弾かせてもらえる(先生にはまだ早いんだけどねぇと言われつつ)嬉しさでいっぱい。
この頃はまだ楽譜がまともに読めないので、曲をさらったものを暗譜してました。
なのでレッスン中に「ここから弾き直して」って言われと「すいません、最初からじゃないと弾けません・・・」といった状態でした。
その後、弦楽アンサンブルレッスンを開講してそこでアンサンブルの楽しさも知りました。

それからまた数年たちチェロはじめて5年目にうちのバイオリン講師さんの紹介でアマオケを見学に。
見学してわかったことは、これ絶対いまのままじゃついていけないわー、という事。
それでも見学してすぐに、入ります!と。弾けるようになるまでまってたら一生オーケストラになんか入れん!と。
紹介してくれたバイオリン講師さんとワタクシのチェロ師匠に入団したことを伝えたら、「次の演奏会の曲はなんですか?」と聞かれました。
「ベートーヴェンの第九です」と伝えると、どの弦楽器の講師も口を揃えて「第九は無理ですよ!オケ曲の中でもめちゃくちゃ難しいんですよ!」と。
「もう入っちゃったから、しょうがないじゃん!弾けるようにしてくれ!」「えー無理!」みたいなやり取りをレッスン中に何度かしました。

はじめてオケに入ってまず大変だったのは、楽譜のページ数が半端ない、ということ。第九なんて60分くらい演奏してるんだからそりゃそうですよね。
ということで、ここでやっと楽譜が読めるようになって来ました。なぜなら今までのように暗譜する事が無理な長さですし、指揮者に「○○小節目から!」と普通に言われます。もうねオケの練習では、音出すのも怖かったです。♭が3つついてたりすると平気でラの♭おとして弾いちゃうレベルでした。
それでも団員のみなさんもあたたかく見守ってくれましたねぇ。「私も最初はオケに入っても全然弾けなかったよ!」と。
少しずつ弾ける場所を増やしていき、半年後に初めてのオケでの演奏会にのることもできました。
ガチガチに緊張したし、弾けないところだらけでしたが最高に楽しかったです。

そんな感じで、ほとんど何もできないようなままオケに入りこちらも5年目に突入。
今ではハ音記号もだいぶ読めるようになりました(チェロはヘ音記号、ハ音記号、ト音記号が楽譜に登場します)。
♭も3つくらいなら別になんとも思わないです(来年の演奏会の楽譜もみたら♭7つ付いてました。弾ける気がしません笑)

こんな感じで続けていますが、やはりほとんど練習をしない時期もありました。
発表会が終わったあとはだいたい燃え尽きてたので、1ヶ月くらい楽器に触らずなんてことも。
続けていけたのは、自分には少しハードルが高いぞ、というところに身を置きつづけたおかげだと思います。
そして続けていくと、音楽の楽しさがさらにわかるようになりました。
これはきっと体力の持つ限り一生続けていける趣味になりそうです。

もし大人になってから楽器をはじめたいけど今からだと、と躊躇している方。
確かにこどもに比べて、大人の成長は遅いです。それでも必ず上達はしていきますし、上達の先にはもっと楽しくなっていますよ。
ただひとつだけ注意。
ただレッスンに通っているだけでは、全然弾けるようになりません。
これはこどもも大人も一緒です。
せっかく楽器を買って習い始めたなら、憧れの曲や毎年の発表会などの目標をつくって是非それに向かって練習してみてください。
きっと人生を豊かにしてくれるような体験が待ってますから!