ピアノは最初から今の形だったの?ピアノ誕生の歴史

今ではとても身近な楽器になっているピアノ。
ピアノは最初から今のような形をしていたのでしょうか?
今回は、ピアノがどのように生まれ、今の形になっていったのかを、わかりやすくたどってみたいと思います。
ピアノの前にも鍵盤楽器はありました
ピアノが生まれる前にも、鍵盤を押して音を出す楽器はありました。
その代表がチェンバロやクラヴィコードです。
チェンバロ
チェンバロは、鍵盤を押すと中で弦が「はじかれて」音が出る楽器です。
バロック音楽でよく使われていて、きらきらした華やかな音が特徴です。
ただ、強く鍵盤を押しても、やさしく押しても、音の大きさをあまり変えられないという特徴がありました。
クラヴィコード
一方、クラヴィコードは、弦をたたいて音を出す仕組みを持っていました。
こちらは繊細な表現ができる反面、音がとても小さく、大きな会場で演奏するには向いていませんでした。
つまり当時の鍵盤楽器には、
- きれいに鳴るけれど強弱がつけにくい
- 表現はできるけれど音が小さい
という、どちらにも少しずつ違う特徴があったのです。
「もっと表情豊かに弾ける楽器を」からピアノが生まれた
そこで生まれたのが、今のピアノのもとになる楽器です。
18世紀ごろ、イタリアのバルトロメオ・クリストフォリという職人が、
「強く弾けば大きく、やさしく弾けば小さく鳴る鍵盤楽器」を作りました。
これがピアノのはじまりとされています。
ピアノの正式な名前はもともと、
ピアノフォルテ
と呼ばれていました。
「ピアノ」は弱く、
「フォルテ」は強く、
という意味があります。
つまりピアノという名前には、
“弱くも強くも弾ける楽器”
という意味が込められているのです。
昔のピアノは、今とはかなり違いました
初期のピアノは、今のグランドピアノやアップライトピアノとは見た目も音も少し違っていました。
- 今よりも小ぶり
- 音がやわらかい
- 鍵盤の数も少ない
- 構造がまだシンプル
という特徴がありました。
現代のピアノのように、広い音域で大きな音を出せるわけではなかったのです。
でもその分、軽やかで繊細な音色が楽しめたとも言われています。
少しずつ改良されて、今のピアノへ
その後、ピアノはたくさんの改良を重ねていきます。
鍵盤の数が増えた
昔のピアノは今より鍵盤が少なかったのですが、音楽が発展するにつれて、もっと広い音域が求められるようになりました。
その結果、現在の88鍵に近い形へと変わっていきました。
音量が大きくなった
演奏会場が大きくなり、より豊かな音が求められるようになると、弦やフレームも強化されました。
これによって、ピアノはより大きく、力強い音を出せるようになりました。
ペダルが工夫された
音を響かせたり、やわらかくしたりするために、ペダルの仕組みも発展していきました。
今ではピアノの表現に欠かせない存在ですね。
グランドピアノとアップライトピアノ
今よく見かけるピアノには、主に2つのタイプがあります。
グランドピアノ
弦が横に張られていて、豊かな響きが特徴です。
コンサートホールや発表会でもよく使われます。
アップライトピアノ
弦が縦に張られていて、場所を取りにくいのが特徴です。
ご家庭やレッスン室でも親しまれています。
形は違っても、どちらも長い歴史の中で生まれてきた“ピアノの仲間”です。
今のピアノには、たくさんの工夫がつまっています
今のピアノは、見た目こそシンプルですが、中にはたくさんの工夫が詰まっています。
- 鍵盤を押すとハンマーが動く仕組み
- 弦をたたいて音を出す仕組み
- 音を響かせるための響板
- なめらかに動くための細かな部品
- 表情をつけるためのペダル
こうした工夫の積み重ねによって、ピアノは長い間、多くの人に愛される楽器になりました。
歴史を知ると、ピアノがもっと面白くなる
普段何気なく弾いているピアノですが、その後ろには長い歴史があります。
「もっと表情豊かに弾けるようにしたい」
「もっと大きな音を出したい」
「もっと気持ちよく響かせたい」
そんな人々の工夫や願いが少しずつ重なって、今のピアノが生まれました。
いつも見ているピアノも、歴史を知ると少し違って見えてくるかもしれません。
これからピアノを弾くときは、
「この楽器は長い年月をかけて今の形になったんだな」
と少し思い出してみると、また新しい楽しさが見つかるかもしれませんね。